九谷焼

KUTANI YAKI

九谷焼は石川県加賀市一帯で生産される伝統的な磁器です。一説では、江戸時代明歴元年に遡り、九谷村で陶石が発見されたことで、はじまったとされています。この九谷焼(古九谷)は約40年ほどで廃窯になりましたが、その後、加賀藩領内で再興され、現在の九谷焼となりました。

伝統的な九谷焼(古九谷)は、九谷五彩(緑、黄、赤、紫、紺青)による図柄が描かれていることが特徴です。また、現代的な九谷焼は、赤を使わない青九谷や、赤を基調とした赤九谷など、各窯元で独特な色付けや絵柄が施されています。


無名異焼

MUMYOYI YAKI

無名異焼は新潟県佐渡市で生産される伝統的な陶器です。その歴史は江戸時代文政2年に遡り、佐渡金山の坑内で産する土を用いた楽焼の生産からはじまったとされています。

無名異焼は、佐渡金山付近でとれる二酸化鉄(無名異)と粘土を合わせた赤褐色の陶土を用い、高温焼成した焼き物です。また制作の過程で、砂研磨という特殊な作業が行われます。これにより赤みと黒みの混ざった独特な色合い、また非常に硬く、たたくと金属のような音を発し、使用するにつれ光沢が増すことが特徴です。