飯能焼

HANNO YAKI

飯能焼は埼玉県飯能市で生産される伝統的な日本の陶器です。その歴史は江戸時代の天保元年まで遡りますが、わずか50年前後で廃窯となりました。その後、昭和50年に虎澤英雄氏が窯を再興し、現在の武州飯能窯となっています。

伝統的な飯能焼は、鉄分の多い土で焼成され、絵柄が施されており、比較的薄いことが特徴です。また、再興された飯能焼は、飯能の土を100%使用し、独自に配合された釉薬が使われています。特に翠青磁とよばれる陶器は、深い青の色合いで独特の輝きを放っています。


笠間焼

KASAMA YAKI

笠間焼は茨城県笠間市一帯で生産される伝統的な陶器です。その歴史は江戸時代の安政年間にまで遡り、信楽焼の技術的な影響を受けて生産がはじまったとされています。また関東では最も古い歴史をもつ焼き物としても知られています。

伝統的な笠間焼は、笠間地方でとられた粘りがあり細かい粒子の蛙目粘土(がいろめねんど)で作られる丈夫な仕上がりが特徴です。また現代的な笠間焼は、若手を含む数多くの陶芸家が独自の釉薬を使い、独自の焼成、成形を行っており、自由焼とも呼ばれています。


益子焼

MASHIKO YAKI

益子焼は栃木県芳賀郡益子町一帯で生産される伝統的な日本の陶器です。その歴史は江戸時代末期にまで遡り、笠間焼の技術的な影響を受けて生産がはじまったとされています。

伝統的な益子焼は、気泡が多く粘性が少ない陶土が利用されているため、利用時に割れにくいよう、厚みのある仕上がりになっていることが特徴です。また現代的な益子焼は、笠間焼と同じく、数多くの陶芸家が独自の釉薬を使い、独自の焼成、成形を行っており、多種多様な焼き物となっています。


関東地方(窯)

KANTO (Others)

関東地方は笠間焼、益子焼といった有名な地域だけでなく、多くの陶芸家が個人で窯元として作陶しています。特に近年では、小型の電気窯を使用し、全国の陶土、釉薬を用い、また焼成技法などを試行錯誤することにより、多種多様な作品が生まれています。